娘が生まれた2019年は激動の年でした

こんにちは。

2019年は私にとって激動の1年でした。それは娘が生まれたことです。

1年前は妻が切迫早産で入院していて、大晦日に映画『来る』を見て1人で年越ししました。

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2018年を振り返った記事の最後に書きましたが、「子供が無事に生まれてくることを願うばかりです」と書きつつも「何とかなるだろう」という気分でいました。

 

しかしこの約1ヶ月後、長期入院に耐えた妻の努力も虚しく予定日より3ヶ月も早く生まれました。

娘は生まれた直後からNICUで管理入院となり、100日間の入院を経て本来の予定日に退院しました。そのへんも記事にまとめました。

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妻が緊急搬送されてから本当に娘が生まれたあたりまでは、今まで生きていた中で間違いなく一番辛い時期でした。この世は地獄だと思っていました。これまでの人生、そこまで簡単では無いけど難しくもない、ソコソコで来たと思っていたら、突然超ウルトラハードになった感覚で、もう自分が何を考えていて何をすべきなのか、分からない状態です。

 

それでも、流れる時間と現代の医療技術、そして妻の努力によって何とか立ち直り、「無事に」と言って良いであろう状態で娘は退院することができました。

この経験で感じたことは前述の一連の記事でダラダラと書いていますが、

  • 何もない平凡な生活が、とんでもなく幸せなこと
  • 世の中には自分が知らない、苦しんでいる・悩んでいる人がたくさんいること

を心底実感しました。

これまでの様々な場面で聞いてきた言葉です。ですが、実際に経験するまではやっぱり他人事でした。ところが、自分の娘が危険な状態で生まれてくることになり、もう明らかに普通に出産した人たちと違う道のりを歩むことになった時、呑気に過ごしてきた今までの自分がとてもうらやましくなりました。

娘が生まれる前後は、

「金持ちになれなくても、有名人になれなくても、自分が生きた証を残せなくても、会社で出世できなくても、仕事が一生つまらなくても、友達がいなくなっても、それでもいいから娘が元気になって親子3人で普通に暮らしたい」

と、ぼーっと考えていました。

 

それで、なんだかんだで娘は生後1ヶ月(普通の子に換算すれば生まれる2ヶ月前)で手術にも耐えて、身体的な問題も無く退院してくれました。でもこれは、奇跡とまでは言わなくてもとても運が良かったことだと思います。

娘が入院していたNICUでは、体はだいぶ大きいのにずっと入院している子もいました。また病院で知り合った方やブログ上での話を見聞きすると、半年以上も入院している子もいれば、生後すぐの脳出血による脳の異常が出たり、退院できたとしても在宅酸素となったり、と世間では一言で「未熟児」と取り上げられる子とその家族は、生まれた状態やその後の経過で置かれた環境は全く異なります。

 

私自身も漫画やドラマで見聞きした程度で、実際のご家族がどれほど辛い話を聞いているのか、それを想像できていませんでした。実際に早産を経験した今も、私たちよりもっと辛い状況に置かれたご家族の気持ちを理解するのは難しいかもしれません。

でも、理解はできなくても、自分の周りにはいなくても「そういう人たちが確実にいる」ということは常日頃から考えるようになりました。それがどうした、と言われればそれまでですし、自分にできることは無いかもしれないけど、その事実は忘れずに生きていこうと思っています。

 

娘が退院してからは生活の中心が育児となり(と言ってもその大半を担うのは育休中の妻ですが……)、今年はほとんどブログを書かずに過ごして来ました。収益は下がり続け、ここ2年ほど私の生活を潤してくれたお小遣いも風前の灯火です。

まあそんなことはどうでもよくて、日に日に娘が育っていってくれることが何よりもありがたい。病院の先生からも「体は小さいけど、他の赤ちゃんと変わらない」と言ってもらえるほど元気です。

 

ただ、だからといっても「じゃあもう安心ですね」とはなりません。未熟児は風邪など病気にかかった時、重症化しやすいと言われています。退院してからも不要な外出は避けるなど、徹底的にリスクを回避するようにしています。また、本来は違う年度で生まれていたはずが、一つ前の年度でしかも早生まれのため、同じ年度生まれの子と比べれば発達は遅れています。予防接種に言っても周りの子はずっと大きいです。

現時点での発達の遅れは単純に生まれた時期の違いですが、未熟児は正規産で生まれた子に比べて発達障害になる比率が高いと言われています。

今後もしばらくは、あらゆる面で不安を抱えながらの生活になります。

 

それでも2019年の年末、家族3人で過ごせることがとても幸せです。

娘が生まれた直後は目の前が真っ暗で、こんな風に過ごせるイメージができませんでした。

元気に退院してくれた娘と、2ヶ月の入院に耐え娘が生まれた後は100日間欠かさず病院に通い愛情を注いでくれた妻に感謝します。

 

最後に、来年はもっとブログ頑張りたいです!それではみなさま良いお年を!