こんにちは。
今年は初めての確定申告を行いました。
来年も必要になるか分かりませんが、「毎年税務署に出向くのも辛いなぁ」と思いe-Taxで挑戦してみました。
e-taxによる確定申告はマイナンバーカード方式とID/パスワード方式があります。
私は恥ずかしながらマイナンバーカードを持っていないため、ID/パスワード方式で確定申告しました。しかしこのID/パスワード方式には思いもよらぬ落とし穴がありました……
- マイナンバーカード方式とID/パスワード方式の違い
- ID/パスワード方式は確定申告の”受信通知”を見ることができない
- ID/パスワード方式でも確定申告の控えがほしい
- 結論:マイナンバーカードを発行しておこう
マイナンバーカード方式とID/パスワード方式の違い
マイナンバーカード方式
総務省に申請した後に発行される「マイナンバーカード」を使う方式です。
メリット
- 電子証明書が埋め込まれているので全てのメッセージを見ることができる。
- IDとパスワードを覚えておく必要がない
デメリット
ID/パスワード方式
ID/パスワード方式は、税務署に出向いて本人確認を行い、その場で発行されるID(利用者識別番号)とパスワードを利用する方式です。私の場合は10分程度で完了しました。
メリット
- IDとパスワードは税務署に行くだけで10分程で入手可能。マイナンバーカードの発行に比べて時間がかからない。
デメリット
ID/パスワード方式は確定申告の”受信通知”を見ることができない
2つの方式でできることは”ほぼ”変わりませんが、私は今回「電子証明書が無いため受信通知が見れない」という点に苦しめられました。
受信通知の確認には電子証明書が必要
e-Taxで確定申告した場合、国税庁のWebページからログインしたメールボックスにメッセージが格納されます。
マイナンバーカード方式であれば「確定申告の提出が完了しました!」というメッセージ=受信通知を見ることができます。
国税庁 受付システムの利用方法 より
メッセージを開くためにはセキュリティの観点から電子証明書による事前認証が必要であるためです。マイナンバーカードには電子証明書が埋め込まれているため、マイナンバーカードログインすれば問題なく見ることができますが、ID/パスワード方式では電子証明書が無いため上の画像のように「メールの一覧」しか見れません。
マイナンバーカード以外の電子証明書は国に認められた一部の機関が発行していますが、基本的には企業や公共団体を対象としているため個人に対しては発行されません。
個人でメールボックスの内容を見るにはマイナンバーカードが必須となります。
e-Taxの”確定申告の控え”には受信通知が必要
「受信通知が見れなくても”受付完了”ってことは分かるし、問題無いんじゃない?」
と思いますよね。私もそう思っていました。
しかし困るケースがあります。それは種々の手続き・申請で課税証明書としての”確定申告の控え”を求められた場合です。
税務署に直接提出した場合
税務署に確定申告書を持ち込んで提出した場合には、受付日付が明記された”収受日付印”の押印された確定申告書のコピーがもらえます。
これにより「この人はこの内容で、この日に、この税務署に確定申告を行いました」という証明となり、”確定申告の控え”として認められます。
e-Taxで提出した場合
一方でe-Taxにより確定申告書を提出した場合、当然ですが「紙に押印してもらう」ということはできません。
そこで国税庁のQA集を確認してみると、
電子申告の場合は、書面で提出した場合のように申告書等の控えはありませんが、申告等データの送信後にメッセージボックスに格納される「受信通知」により、申告等データが税務署に到達したこと等を確認することができます。
とあります。
つまりe-Taxによる確定申告では申告書のデータと受信通知画面をセットでプリントアウトすることで確定申告の控えとすることができます。
ところがID/パスワード方式では受信通知画面が開けないため、確定申告の控えを手に入れることができなくなってしまいます。
ID/パスワード方式でも確定申告の控えがほしい
それじゃあID/パスワード方式で確定申告の控えが欲しい時はどうすれば良いでしょうか。1ヶ月以上かけてマイナンバーカードの発行をするしか無いのでしょうか。
考えられる”案”を2つほど紹介します。
※これらの方法はあくまで私が現在「使えるだろう」と考えた”案”ですので、最終的には各申請先の機関に確認してください。
ちなみに私はとある役所の申請を2つ目の方法で実施中です。
提出直後の画面コピーを利用する
1つ目はe-Taxによる提出直後の画面コピーです。
国税庁のQA集には次のような記載があります。
(省略) ※ 受信通知については、メッセージボックスから表示する場合は電子証明書が必要となりますが、e-Taxで申告書等の送信が完了した直後に表示される即時通知から受信通知を表示する場合は、電子証明書がなくても閲覧できます。
つまり、ID/パスワード方式の場合には後から受信通知を見ることはできませんが、e-Taxの提出完了後には受信通知メッセージと同等の情報が画面に表示されます。
だからその画面をコピーしておけば、受信通知の代わりとして使えるのです。
私はこの画面をスルーしてしまったのでGoogleの画像検索で「確定申告 即時通知」と検索してみてください。
確定申告 即時通知 - Google 検索
提出直後の申告書等送信票を利用する
2つ目はe-Tax提出後にダウンロードできる申告書等送信票(兼送付書)を利用することです。
e-Taxからの提出が完了すると画面にダウンロードリンクが表示され、申告書等送信票(兼送付書)と確定申告書の本書が取得できます。
この「申告書等送信票(兼送付書)」には、
- 申告者の情報
- 利用者識別番号
- 受付日時
- 受付番号
- 提出先税務署
の記載があります。これらは全て受信通知画面で得られる情報と同じです。
この書類の情報により確定申告を行ったことが証明できるため、確定申告の控えとして利用できるのではないでしょうか。
すぐに画面を閉じてしまったら……再提出!
紹介した2つの方法は提出直後の画面が必要でありすぐに画面を閉じてしまうと入手できません。
でも大丈夫。そんな時は再度e-Taxで確定申告をやり直しましょう。
当年度分の確定申告であれば、税務署への連絡無しにいつでも再提出可能です。提出前のデータを保存しておき、再度提出すれば提出直後の画面を表示することができます。
結論:マイナンバーカードを発行しておこう
以上、私がハマったe-Taxの確定申告におけるマイナンバーカード方式とID/パスワード方式の違いについてご紹介しました。
メッセージを見れる/見れない以外に大きな違いはありません。
しかしIDとパスワードを記憶・保管しておくのも辛いですし、マイナンバーカードがあれば身分証明に利用することもでき何かと便利です。
マイナンバーカードの発行は考えられないほど面倒くさいし時間もかかりますが、確定申告前に発行してくと色々とスムーズに手続きを進める事ができるでしょう。
e-Taxの利用を考えている人は余裕を持ってマイナンバーカードを発行しておきましょう。
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