マーベルドラマ『インヒューマンズ』はそこそこ面白いけど打ち切りもやむを得ない作品でした

"インヒューマンズ"
DLifeより

こんにちは。

アベンジャーズ4の公開までにマーベルドラマの制覇を目指す私は、Huluでドラマ『インヒューマンズ』を見ました。 www.happyon.jp

インヒューマンズは全8話と短く、サクッと見ることができます。

なぜこれほど短いのか、それは打ち切られたからです。

どのタイミングで打ちきりが決まったのかは分からないのですが、見ていて「打ち切りになるのもわかる……」というのが正直なところでした。

そんなドラマ『インヒューマンズ』を良いところ、悪いところにと合わせてご紹介します。
※以降、若干のネタバレを含みます。自己責任で見てください!!!

ドラマ『インヒューマンズ』 あらすじ

インヒューマンズ。

それは”テリジェネシスを吸い込み、特殊能力が発現した人々。ある事件*1をきっかけに、地球ではインヒューマンズが次々と生まれていた。

しかしそれよりも遥か昔、インヒューマンズは既に地球上で密かに暮らしていた。だが彼らは「異なる者を排除する習性を持つ地球人」を恐れ月へ移住し、そこで王国アティランを築いていた。

テリジェネシスを浴びたにも関わらず能力が発現しなかった現王ブラックボルト弟マクシマスは軍事クーデターを起こし、民を引き連れて地球への移住を企てる……

『エージェント・オブ・シールド』との関係性

「インヒューマンズ」の初出はドラマ『エージェント・オブ・シールド』ですが、作品間の関わりは全くありません。 blog.wackwack.net

本作は、

「エージェント・オブ・シールドの裏側で実はこんなことが起こってました~」

という余談(?)的な位置にある物語です。


エージェント・オブ・シールドを見ておくと、インヒューマンズの起源などを知ることはできますが、ドラマ『インヒューマンズ』を楽しむ上では、エージェント・オブ・シールドを見ていなくても、問題はありません。

最初はおもしろかった

ドラマ『インヒューマンズ』は現国王ブラックボルトとその親戚=ロイヤルファミリーが話しの中心となります。物語の大筋は、

  • 弟マクシマス、能力が発現せず親戚に嫉妬
  • 低階級の民を味方につけ、クーデーターを起こす
  • 現ロイヤルファミリーたちは地球にバラバラに逃げる
  • 地球で戦い勃発!!

という感じです。

話としては良くあるパターンですが、序盤は個人的にも良い感じだと思っていました。

能力バトルの楽しみ

インヒューマンズを全面に押し出した作品ですから、否が応でも能力バトルに期待が高まります。

特に現国王ブラックボルトは「普通に喋るだけで惑星すら破壊できる」というぶっ壊れ性能の持ち主。

周りのロイヤルファミリーも、

  • 物事を完璧に予測できる
  • 元素を自在に操ることができる
  • 瞬時に空間を移動できる犬

など、面白そうな力を持ったメンバーが集っています。
"インヒューマンズ"
Twitter - アメコミライフ より

今後彼らは、どんな能力者(インヒューマンズ)とどんな戦いを繰り広げるのか。

少年バトルマンガのようなワクワク感を覚えます。

バラバラになった家族、それぞれのサバイバル

ドラマの序盤で、弟マクシマスに裏切られたロイヤルファミリーたちはバラバラに地球へ逃げ込みます。

全員が初めての地球。

月と異なる自然、文化、文明に戸惑い、思わぬ事件に巻き込まれつつも、自分と同じように地球へ逃げてきたであろう家族を探していきます。
"インヒューマンズ"
Hulu インヒューマンズ第1話より

異なるスタート地点から「集合」という共通目的に向かって、それぞれが奮闘する。

個々の「点」が結びつき円になっていく様子は、物語の強力な推進力となり視聴者を惹きつけます。

『インヒューマンズ』はなぜ打ち切られたのか

最初は良かったはずのドラマ『インヒューマンズ』。しかし結果はまさかの打ち切り。私も見ているうちに「雲行きが怪しいなこのドラマ」と感じる様になりました。

能力バトルもののはずが……

先ほど私は「能力バトルの楽しさがある」と言いました。

しかし結果としてその期待は裏切られました。バトルがあるにはあるんですが全てが中途半端なんです。

何人かのロイヤルファミリーたちは諸事情により能力を満足に使えない状態になってしまい、また何人かは能力を使うものの「合図を送る」とか、ほとんど見せ場が無い使い方に終始していました。

さらに敵側のインヒューマンズも非常に中途半端。「能力をチラ見せして、いつの間にか負けてる」というのがほとんど。

特に「能力の脅威度はブラックボルトと1、2を争う」という強敵も出てくるんですが、ほとんど見せ場もなく退場してしまう。非常にもったいない。


そうすると物語は「生身でなんとか解決する」という”アクションスパイもの”の雰囲気を帯びてきますが……


そういうの『エージェント・オブ・シールド』で間に合ってるんで。


という結論にしかなりませんでした。

弟は何を考え何がしたかったのか

続いてドラマの肝でもある敵、現国王の弟マクシマス。

彼は「テリジェネシスを浴びたにも関わらず能力が発現せず、強烈な嫉妬心を抱いている」という、可哀想で敵役には持ってこいの人物です。

しかし実際のところ、なぜマクシマスは実兄も含めた家族全員を敵に回してまでクーデーターを起こし、地球へ移住しようとしたのかが、いまいちハッキリしませんでした。
"インヒューマンズ"
Hulu インヒューマンズ第1話より

もちろん話の中で一応の説明はあるのですが、それを裏付けるだけの話があまりにも少なく説得力が無い。

正直、「嫉妬だけでそこまでやるか?」と思ってしまいます。

もっと彼の過去とか、知られざる秘密とか、そういう部分での掘り下げがあれば良かった気がするのですが、打ち切り全8話ですから時間が無さすぎました。

打ち切りなのに伏線を張る

ドラマ『インヒューマンズ』、次のシーズンは無いということで物語は非常に無理やりかつ急ピッチで幕を閉じます。

しかし、それでも伏線を張ってくるのがマーベル。

「おまえ、次が無いのにこんな謎を残してどーすんねん……」

伏線と言ったら普通ワクワクするものですが、次が無いことが分かりきっているのでただただ消化不足で不満が残ってしまいました。

サクッと楽しみたい人にはオススメです

以上マーベルドラマ『インヒューマンズ』のご紹介でした。


正直言って「とにかく見てください!」とは言いづらいドラマです。

インヒューマンズを見ている暇があれば『エージェント・オブ・シールド』を見てくださいと言いたいです。


しかし『エージェント・オブ・シールド』を見終わって「他のマーベルドラマも見てみたい」という人にとっては1話40分×全8話と、サクッと見られる適度な長さです。

持て余した暇を潰したいという方にドラマ『インヒューマンズ』、おすすめです!


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*1:ドラマ『エージェント・オブ・シールド』 シーズン2、3でのできごと