観てきましたよ、『君の名は。』
- 作者: 新海誠,東宝,コミックス・ウェーブ・フィルム,角川書店
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2016/08/27
- メディア: 単行本
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乗り遅れた感がハンパないですが、「2016年のヒット商品第2位」ですからね!映画館で観ないともったいないですよね!
ですがひねくれ者の私としては、
「どうせミーハー(※)なリア充どもが『映像がきれい!RADWIMPSの音楽がオサレ!』とか騒いでチヤホヤされてるんだろう。」
※自分も十分ミーハーである。
と斜に構えてた訳です。
で、実際に鑑賞すると……
いきなり映像きれいやん……ここでRADWIMPSの曲でオープニング!?ワクワク!!
……………
またRADきたぁぁぁぁぁあ!前前前世うひょぉぉぉぉぉぉ!!
……………
三葉ちゃんテラかわゆす
……………
瀧くんイケメンすぎぃぃぃぃぃぃ!
……………
ぐすっ…たきぃ、ばかやろう。ぐすっ…名前書かなきゃお前…ぐすっ…忘れちゃうじゃねぇかよーーーー!!(涙ボロボロボロ)
…………………
大・満・足
でした。
今さら私がこの映画の良さを伝えずとも絶賛の嵐ですからね。クドクドと感想を語るつもりはありません。ストリーの好き嫌いは置いておいても映像の美しさは否の打ちようがありません。未鑑賞の方は映画館で観れるうちにいきましよう!
ではこの記事で何を書くのか。
……
どうしよう。
批判する?
この素晴らしき映画、感想ブログでも散見されるように『ストーリーが都合よすぎる』ところがあり、完璧ではありません。
まあでもね、この映画はね、「伏線を張り巡らせた緻密なストーリー」 ではなく「ラストの“あの場面“に向けてとにかく面白くて勢いのある話をガンガン突っ込んでいく」というものだと思うので、細かな矛盾は正直どうでもいいです。
だから批判するつもりもないのですが、ちょっとしたところに疑問を感じたのも確か。
と、いうことで私が個人的に感じた疑問とそれに対する個人的な回答をまとめてみたいと思います。
まぁ、鑑賞メモですね。
その1「さすがに3年のタイムラグには気づこうよ」問題
WEB上で比較的多く見られるこの疑問。確かに見終わって私も「さすがに月日気にしなさすぎだろ」と思いました。
3年違うどころか日付・曜日すら違うでしょうから、日記を付けている以上確実に気付くはず。
ではなぜ二人はそれを問題としなかったか?それは、
入れ替わり能力の副作用で時間感覚も相手側の時間にすり替わる(という設定)
というのが一番しっくりきます。
入れ替わりが終わった後はその時の記憶がだんだん消えていくと劇中で言っています。入れ替わりの能力は3年の溝を二人に気付かせない仕組みになっているんでしょう。
だから年月日の時間感覚は、
入れ替わった時点で脳内で年月が勝手に置き換わる
という超都合の良い機能がついているんでしょうね。
なお某知恵袋界隈では「高校生だから新聞も読まないし、日常生活で年月なんか意識してない」という見方がありましたが、それは流石にないだろ。と感じました。いくら能天気に高校生活送ってたって、日付は確認するでしょうよ。
その2「御神体遠すぎ」問題
「御神体」あるじゃないですか。三葉と四葉の口噛み酒を奉納したあの場所。
あそこ、遠すぎませんか?
少なくとも「腰曲がった一葉婆ちゃんが自力で登るのはそもそも無理だろ 」とか「いくら軽い婆ちゃんだって、三葉が背負い続けて登るのは無理だろ」と思うくらいに標高ありませんでした?
さらに、彗星が落ちてくるあの日に三葉(中身は瀧)は山頂を目指し、瀧と出会って麓に戻ってきましたよね。
これね、
あんなに遠い場所に行って戻ってきて、一体何時間かかったの?祭りって深夜までやってるの?
というのが気になってしかたありません。
残念ながら劇中であの場所が町のふもとから何kmの場所にあるかは明言されていないのですが、唯一の手がかりとなりそうなのが瀧が三葉に会いに来たときに見ていた「このへん?」とマークした地図です。
ということで、三葉の生活圏からあの御神体がどの程度離れているのか妄想検証してみたいと思います。
糸森町のモデル
『糸守町』は複数のモデルがあるようですが、そのひとつが『諏訪湖』のある長野県諏訪市です。
この景色、まさに糸守!!
諏訪市周辺を眺めてみる。
諏訪市周辺の地図を眺めてみると、近くに山もありますね。
この地図に瀧が見ていた地図を頭の中で重ね合わせてみると、「このへん?」の場所は……『鉢伏山』あたりかな!? (だいぶテキトー)
実際の風景はこんな感じのようです。
じゃらんより
距離を求めてみよう!
Googleマップを使って『鉢伏山』までの距離を求めてみましょう。
スタート地点ですが、諏訪湖の側に『岡谷市役所』というのがありますね。
映画でも三葉(に入った瀧)が役場からテッシーの自転車で山頂目指してたので、ここをスタート地点にしたいと思います。
計測結果は……
17.2km、徒歩で3時間52分!!
ここで、
- 自転車であれば3分の1程で約1時間30分
- 走れば2分の1程で約2時間
とします。
そうすると彗星が落ちたあの日の時系列はこんな感じです。
- 15:30 三葉、役場前でテッシーに自転車借りる。小学生の四葉が下校していたため、これぐらいの時間と予測。
- 17:00 山頂到達。『片割れ時』(黄昏時)突入。
- 17:10 瀧と三葉出会う。名前を書き損ねる。
- 17:20 片割れ時の終わりとともに入れ替わりも完全終了。役場を目指し三葉、走る。
- 19:20 三葉、役場到着。お父さんに避難を訴える。
「三葉走るの速すぎwwww」とか言おうと思ったら、予想外に丁度いい時間になりました。
つまり「御神体遠すぎ」は「遠いけど劇中では妥当な距離」だったのです。
監督、さすがです。
その3「なぜ互いを思い出せたのか」問題
最後の最後、階段ですれ違うあのシーン。
彗星落下で死亡する運命を回避した瀧と三葉。
そのため瀧は三葉へ髪留め紐を返してしまっており、二人の繋がりは完全に絶たれています。
あの紐を瀧が持っていないということは、二人はそもそも面識が無い世界であるはずです。
ではなぜ、あの階段ですれ違ったときに互いを思い出したのでしょうか。
見えざる赤い糸で繋がっていたから?
心の奥底には互いの記憶が残っていたから?
……うーん、こんなにぼんやりした理由では納得いきません。劇中でもそんな表現は無かったし。
劇中に出てきたキーワードに答えを求めるとすれば、『片割れ時』(黄昏時)でしょうか。
……
そう、あの二人があの階段ですれ違ったあの時は、『片割れ時』だったんですよ!
だから世界の形が崩れて、二人の記憶がねじれ絡まったんです。
そうして二人の運命が混じり合い、出会いが生まれたんです。
……キレイにまとまるから、そういうことにしておこう。
とにかく映画館で観よう。話はそれからだ。
以上、『君の名は。』に対する自問自答でした。
私は上の問題点がどうだろうと関係なく大変気に入りました。が、当然嫌いな人もいるかもしれません。
でもね、映像は大スクリーン・大音響で観るあの映像美だけは、ストーリーの好き嫌い関係なく良いものだと思いますよ!
映画館で観れるのは今だけです!ぜひ足を運んでみてください!!
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