こんにちは。
話題沸騰の映画『ボヘミアン・ラプソディ』を見てきました。 www.foxmovies-jp.com
公開から3週間が経過ておりレイトショーでしたが、満席に近い状態でした。その注目度の高さを感じました。
結論からすると最高の音楽映画でした。
クイーンを知らなくても楽しめる
私自身は
「クイーンってあれでしょ?『ダンダンダンッ!ダンダンダンッ!』とか『アーイ、ワーズボーン、トゥーラブユー』とか、有名な曲歌ってたバンドでしょ?」
程度でファンでもなんでもありません。
しかしこの映画を見た者はファンであろうがなかろうが、
「クイーンそしてフレディは伝説や!!!!!!」
と感じ、彼らの生き様を胸に刻むことになるでしょう。それほどまでに、圧倒的なクイーンの音楽と彼らの熱い生き様がぶち込まれた傑作でした。
全てが爆発するクライマックス
『ボヘミアン・ラプソディ』は冒頭で物語のゴールが示されます。そこから過去に遡りクイーンの結成、楽曲制作の裏側、爆発的ヒット、フレディの苦悩を描き、冒頭で示したゴールへ向かっていく、というストーリーになっています。
そして『ボヘミアン・ラプソディ』においてはクイーンに、そしてフレディに起こった全ての出来事が、最後のゴールに集約され爆発します。
「今までがあったからクイーンはここにいる!!」
全ての話や出来事は、最後の最後、圧倒的なカタルシスを生むために存在し、見事な大団円を見せつけます。
不思議なんです。クイーンを全く知らないのにクライマックスの彼らのライブを見ていると、
「あぁ、そんなことあったよなぁ」
「そうだよな!それがお前の叫びだよな!」
と、なぜかフレディに感情移入してしまう自分がいます。
それほどまでに、物語の中で積み上げてきた苦しみ、悲しみ、憤りが最高の形で爆発する圧倒的なクライマックスです。
実話と異なる部分もあるが……
実際とは時系列が大きく異なる点も存在し賛否が別れているようですが、『ボヘミアン・ラプソディ』は決してクイーンの歴史ドキュメントではありません。
「クイーンが、フレディ・マーキュリーがいかに生きていかに伝説になったのか?」
『ボヘミアン・ラプソディ』はそれらを彼らの圧倒的な音楽と熱のこもった役者たちの演技、そして劇中のストーリーの絡み合いによって圧倒的な力で観客に見せ付ける物語です。
その目的から考えれば、本作の時系列の改変は問題が無かったと思います。もちろん私がクイーンについて大したことを知らないというのはあるものの「とにかくクイーンの、フレディの素晴らしさは伝わった」時点で、大成功と言えるのではないでしょうか。
ただ個人的にはバンドの結成やメアリーとの馴れ初めなど、フレディと周りの人間関係はもっともっと見たかったなと思います。いつの間にかバンドができてるし、いつの間にかヒットしちゃってるし、いつの間にか恋人になって結婚しちゃってるし、という感じで物足りませんでした。
それでも2時間のストーリーに魅了され、最後は圧倒的な力で心を揺さぶられました。もっと細かいストーリーも入れて、3時間くらいの作品にしてもいいんじゃないでしょうか。(乱暴)
重いテーマとエンターテイメントの両立
『ボヘミアン・ラプソディ』では全体としてクイーンやフレディの光の部分が目立ちます。制作陣が見せたいこと伝えたいことから考えてもそれは自然の流れだし、大成功だと思います。
それでも避けて通れなかったのはフレディがゲイであり、AIDSを患っていたことです。特にゲイであったことについては、現代でも不十分でしょうが、当時は社会の理解が無いどころか差別の対象でもありました。
自分を偽り、苦しみ、それが原因で大切な人との別れを起こしてしまうフレディ。
彼は成功の裏で常に本当の自分と大切な人を想う気持ちの中で葛藤していました。しかし葛藤の末にありのままの自分を受け入れ、前を向き、家族と手を取り合い、高みへ登って行く。
力を合わせて戦い、全力で走り抜いたフレディとクイーン、そしてその家族が生きた証がここにあります。
LGBTやAIDSなどの重いテーマに対する強いメッセージを持たせつつも、老若男女が楽しめるエンターテイメントに仕上げた『ボヘミアン・ラプソディ』は最高峰の音楽映画として、クイーンとと共に永く語られる作品になるのではないでしょうか。
映画館で見るべき作品
最後に、ストーリーや役者の演技が素晴らしいのはもちろんですが、やはり映画の根幹はクイーンの音楽です。
だから映画館の大音響で見て、クイーンを体感することにこそこの映画の真価があります。
まだ間に合います。映画館で『ボヘミアン・ラプソディ』を、クイーンとフレディ・マーキュリー、そしてその家族たちの魂の叫びを聴きましょう!!!!

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